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鋼の詩(はがねのうた)5 ~モンタンテ~

鋼の詩五話目はちょっとマイナーな両手剣『モンタンテ』

モンタンテというと『なんのこっちゃ?』という方もいらっしゃるかと思いますが、
何も特別なものではなく、スペイン~ポルトガルあたりで使われたていた両手剣の呼び名です。
単純に両手剣の回と解釈してもらってもOKですよ~。
がんばって挿絵も入れてみたりして…。

※この物語はオノマトペを多用した作りになっているので、
人によってはわかりにくかったり、ビジュアルイメージがしにくいかもしれません。

※「物語はどーでもいい」という方は、武器コラムだけでも読んでみて下され。

 【剣士のこだわり ~グレートソード~】 

 ガイン、ガイン、ガイーン。
 ガチャリ…。

「ナナちゃ~ん、ちょっと来れる?」 

 私がいつもどおり仕事場で鎚を振るっていると、店の方へと続くドアからレイさんが顔を出します。

「え~っと、20ミニト(20分)くらい待ってくださいです。そこで一区切りつきますから!」
 鎚は振ったまま大声で返します。 さすがに仕事を途中で投げ出すわけにはいきません。

 私は叩くペースを少し上げると、 望みの段階まで大急ぎで仕上げてから作業を止め、体の汗を拭き 服を着ます。
(仕事中 私の上半身はさらし一枚です。)


 私に用があるお客となると、たぶんオーダーメイドの注文でしょう。
 
 しかし、やれ 最強の剣を作れだの、サビない剣を作れだの、 
無茶でロクでもない注文であることが多いです。
 しかも大抵が金持ちの息子(ボンボン)と決まってます。

 サビない剣を作れと言われた時は、あからさまに 手入れが面倒でやりたくないのが丸わかりだったので、
一刻ほどお説教しちゃいました。
 はてさて、今回はどんなものを作らされるのやら…。


「お待たせしました~。」 
 にへっ。

 いつものナナスマイルでお店へ出る私。
しかし、すぐそこには大きな影が、まるで壁のように立っていました。

「はぇ?」
「ン?なんだこのチビ助は…。」

 私の遥か上から、体の大きい男性特有の重低音で 言葉を投げかけてくる壁…
もとい人影は、特徴的な目でギロリとにらみます。

「あわわわわ…、ドラゴンの襲来ですぅ~!」 
 睨み付ける瞳は紛れもなく爬虫類のそれです。
私はとっさに幻の怪物『ドラゴン』と勘違いしてしまいました。 

 おそらくサーペント族なのでしょう。
 リザードマンを先祖に持つ彼らの姿は、『トカゲ人間』と形容すべき特徴のある姿をしています。
 特にこの人は側頭部 にドラゴンのような角や膜襞があるので、ドラゴン人(?)に見えたのです。

「コラ!お客さんに失礼なこと言わない!」 
 すばやくレイさんの叱責が飛びます。

 そしてすぐさまお客さんにフォロー。
「すみません、ウチの専属マイスターが失礼なことを…。」

「なんと…こんな子供が鍛冶職人だと!?」
 トカゲ男さんは怒るよりも、目を丸くして驚きます。
 あぁ、やっぱり言われるのね…グスン…。


「ええっと…この子はドワーフ族なので体が小さいだけです。
 ちゃんとしたウチのマイスターなのでご安心を。」 
「お、おおぅ…すまぬ。」

「ごめんなさい。ドラゴンと見間違えるなんて失礼にも程がありますよね。」
 私もペコリと大反省。

「まぁ、ワレラは数も少ないし、大抵の町で驚かれるから気にはせぬ。
 それより、ひとつ頼みがあるのだが…。」 
「それがちょっと問題なのよ…。」 
 レイさんも困った顔をしています。やっぱり無茶ブリなんだ…。 
とにかく話を聞きましょう。


「コイツを直せるか試してほしいのだが…。」 

ゴト、ゴトン。

 トカゲ男さんが出してきたのは、真っ二つに折れた両手剣でした。
ハイ、無茶ブリきましたよー!

鋼挿絵5話1サイズダウン

 完全に寿命を向かえちゃっている武器なんて、
鋳潰して作り直す以外 修復することなんて出来ません!
 接合部を溶かしてくっつければいいとか、そんな問題ではないのです。
 私は正直に答えました。 

「あの~お客様…、大変申し上げにくいのですが、
 完全に破損してしまった武器はさすがに元に戻せませんです…。こればかりは どう頑張っても無理です。
 溶かして作り直すということは出来ますが、 それなら同様の新しい武器をお買い求め頂いたほうが
 安くつくのではないかと…。」 

「やはりそうか…。」
 もともとダメモト覚悟での持ち込みだったのでしょう。
 目を瞑りながら自分を納得させるかのように黙り込むトカゲ男さん。
 かなり思い入れがあるようで、ちょっぴり可愛そう…。

「しかし、この剣の代わりになるような剣が、この店にはあるか?」
 トカゲ男さんは店内を見回します。

「う~ん、今は店頭には出していないですね。 奥の倉庫を探してきます、少々お待ちを…。」 

 メタトロンは人間中心の町なので、大きい武器はさほど売れません。
 お店の陳列棚には置いていないので、レイさんは店の奥へと消えました。
 レイさんが倉庫にいる間、私は折れた剣をまじまじと観察します。


 形状はいわゆるツヴァイハンダーと呼ばれる 前鉤を持ち、 リカッソ部分(刀身根元の刃がついていない部分)
の長い 両手剣ですが、気持ち一回り小さいようです。
 刀身もツヴァイハンダーより薄めで、両手剣の中では 軽量な部類に入るのではないでしょうか…。

「これ…モンタンテですよね?」
「ほほぅ、子供かと思っていたが…さすがは職人だな。」
「これでも一応プロですから~。」
 にへっ。


「この剣は、まだワレがヒヨッコだった時、南の国で出会った武器だ。
 よくある両手剣は、威力はすばらしいが、体の大きいワレにあわせると 中途半端なサイズで
 取り回しが厄介でなァ…。
 小ぶりのコイツに出会い、片手剣のように使う方法を編み出してからはすっかり虜(とりこ)よ。」

うわぁ…、人間用の両手剣を片手で使うんだ この人…(―∀―) 

「しかし、一地方のマイナー武器ゆえ現地でしか買えず、 最近訪れてみると職人が亡くなってしまっていてな…。
 これと同じ物を求めて南の国から北上しつつ、 片っ端から武器屋を当たっているのだが…、
 どこもよいものを置いておらぬ。コイツが最後の一本だったんだが、見ての通りポッキリだ。」

 なるほど、そこまでこの武器にこだわっているんですね。
 それにしてもそんなに剣をポキポキ折っちゃうほど戦っているって… ひょっとして傭兵さん!?

 よ~く見ると、軽装鎧から覗く手足の鱗には傷がいっぱいです。
 職業軍人(メン アット アームズ)さんなら もっと良い鎧で戦場に出ているはずですから、こんな傷は付きません。
 醸し出す雰囲気も、歴戦の兵のそれでした。

「大変ですね~。」
 事情を聞いた今…心底そう思います。
「本当にどこも扱っておらぬとは参った…、やはり造るしかないのか…。」 

ズザザ……。
 トカゲ男さんが黙り込んだその時、 奥から重そうな麻袋を引きずってレイさんが出てきました。

「お待たせしました。とりあえずウチにある大きい剣はこの三本です。」

 袋から取り出された三本のうち、二本は典型的なグレートソードでした。
 一つ目はグリップが長めのロングソードといった風貌で、 刀身も古い時代のもの…
 要するに売れ残りです…。(^^;)

 もうひとつは完全なツヴァイハンダー形状。
 今現在でも人気のある形ですが、 もともとこの類の両手剣を扱える人は限られるので、そう沢山は売れません。

 残るひとつは特殊な形状。
 ドワーフの里の中でも 西方に位置する私の故郷 マテラ地方独特の、反りがある巨大な片刃の曲刀でした。
 私たちの呼び方で『オオタチ』と呼ばれる大型のヤポンソードです。

「う~む、どれもイマイチだな…。 長さ、重さから言えばこの曲刀が一番合っているが… 片刃では話にならぬ。」

 それなりに重い大太刀を、トカゲ男さんは片手でヒョイと持ち上げると、 刀身を眺め回します。
 ドワーフ族が作ったものには違いないはずなので、良さは私が保障しますよ!

「やはり、基本的に同じ形のツヴァイへンデルを使うしかないか…。 ちょっと振ってみても良いか?」
「外なら結構ですよ~。カカシもありますし。」 

 私たちは外へ出ると店の側面に出ます。
 はっきり言えば半解放式になっている私の仕事場の隣です。

「なるほど、このカカシで試し斬りとかを行っているわけか。」
 傷だらけの木人をポンポンと叩きながら、トカゲ男さんは嬉しそうに言います。

「では早速…、とゥぁアッ!

バキャッ

 あああ…なんて事でしょう。トカゲ男さんの横なぎ攻撃は、
 私のカカシ『忍耐太郎(タフメン)48号』の胴を一撃で真っ二つにしてしまいました。
 ふぇ~~~~ん、作るのめんどっちいのにぃ~。

「お見事!さすが手慣れてますね。」
 レイさんが手を叩いてほめます。

「ふむ、すまんな…店の物で斬ったりして。
 しかし、やはり少し振り回されるな…。もうちょっと軽い方が良い。」

「この際ですから、あきらめて作ってしまわれては?」 
「最後はそれしかないと思ってはいるのだが、値段云々以前に ちゃんとしたモンタンテを作れる職人が居らぬ。」
「それなら大丈夫ですわ。」
 レイさんはトカゲ男に言いながら、私にウインクしてきました。
 私もその意味をすぐさま理解。阿吽の呼吸なのです。

「よろしければ、私が再現してみましょう!」 
 いつものように小さな胸を大きく張ります。

 トカゲ男さんは一呼吸の間考えると、決意して口を開きます。
「ふむ、潮時か…。よし、頼もう。
 ワレの名はベルナルド、剣が出来るまではこの街に滞在するとしよう。」


 そこからは、値段やどこまで追及するかの交渉の開始です。
 初めてのことなので折れたモンタンテを借り、丹念に調べあげた上で作成に取り掛かることになりました。


「材質は結構アバウトな鋼ですね~。」 
 量産品ということもあるのか…、ドワーフ族の武器ではないためか…、そこまで材質に拘ってはいないようです。

「弾性も結構あるわね…。ここまで曲げても折れないし元に戻るわ。」
 グローブをはめたレイさんが、折れた先端部分を弓なりに曲げながら 感心します。
 どうやら突きはあきらめ、切断のみを狙った造りのようです。

 私はとりあえず地鋼を作ることから始めます。
 どの剣の場合も一緒ですが、目指すのは剣の中心部は柔らかい鋼。
 刃の部分は硬質鋼で覆うことです。

 故郷のヤポンソードは、これの極致に至り 芸術品の域にまで昇華した武器ですが、
今回はそこまでの性能は求められていないので、 程ほどにしておきましょう。
 時間もないし、お値段も跳ね上がってしまいますしね。


「よ~し、始めますよっ!」

 まずは予め炉に突っ込んでいた炭化鉄を叩いて伸ばします。
それを折り返し、それを何度も繰り返して層を作りつつ望みの長さまで伸ばしていきます。

 次にそれを捻じり上げ、鋼の棒を作ります。
 この工程の叩き数にて炭素含有量をコントロールし、特性の地う数種類の鋼を作ることが第一段階です。

 こうして部分部分で違う性質の鋼の棒を作り、最終的には硬さや性質の違いを適材適所に使い分け、
組み合わせて剣本体を作るのです。
 ちなみに叩き回数や捻じり回数は、経験による勘や作者の好みで変わるので、正解というものはありません。

 私の場合、炉の炎も細かく見ながら温度調整もします。
 この方法は幼少のころからおかーさんに叩き込まれたので、 クセのように染み付いていますね。

 人間の職人さんは『炎の色なんかで温度が分かるわけがない!』 と言いますが、
 出来ちゃうのですから嘘なんかじゃないですよ~だ。

 各部分で違う性質の鋼を組み合わせ、 叩いて接合し一つの物体へと持っていきます。
 剣は長ければ長いほど手間が掛かるので、 大型の剣の作成は大変なんですよ!


 こうして二週間後には、モンタンテを模した私の両手剣が完成しました。
 レイさんも振ってみてその出来を確認。もちろん合格点なのです!
 早速壁内の宿屋に滞在しているベルナルドさんにご報告。


「一本の剣を作るにしてはずいぶんかかったな…。」
「すみません。納得いくまで煮詰めていましたら、 結構掛かっちゃいましたです。
 その分完成したものは驚くと思いますよ~。」
「それは楽しみだな。」

 大きなサーペント族を従えて、小さいドワーフ族が歩いているものですから、街中でも注目を集めます。
 東門の所でも衛兵さんに職務質問されるベルナルドさん、流石に嫌そうですね。
 ま、顔なじみの私が一緒なので、わりとスンナリ通れました。

 お店に到着しても中には入らず、 そのまま裏に回り込んで私の仕事場の隣へ行きます。
 そこには私のモンタンテを抱えたレイさんが迎えてくれました。


「どうぞ、振ってみて下さい。」
「うむ。」

 レイさんから手渡されたモンタンテを構えるベルナルドさん。やはり下方から上へ切り上げる斜めの水平斬りです。

 ブゥン、ビュン!ビュンッ!

 反時計回りに二回、かえすように時計回りに一回、 それだけ振るとピタリと振るのをやめるベルナルドさん。
な、なにか問題でもあるんでしょうか?

「驚いたな…、信じられない軽さだ…いや、重量が軽いのではないな…。」
「重量は、依然使われていたモンタンテと ほとんど一緒だと思いますよ?」 

 私はニンマリ。狙い通りなのです!

「しかし…この軽さは……一体なんだ?」
「先週、ベルナルドさんがお店の剣で試し切りをしたじゃないですか。」
「ああ。」
「その時の癖と、それに剣をよく折るということから、
 ベルナルドさんはかな~り風車切りを多用する人だな~と思ったんです。
 それに、もともとのモンタンテは人間用の両手剣ですから、 片手で扱うようには出来ていません。
 そこで私はその二点を踏まえて、片手で振り回しやすい重量配分になるように、 重心位置を変えてみたんです。」
「なん…だと…!?」

「これが結構いい解(かい)が出なくて、五本も試作品作りましたよ~。」
「おかげでほかのお客さんの品物の納品が大変だったわよ、もう!」
 レイさんにもずいぶん迷惑かけちゃいましたね。




「……………フフ……ふははは…。」

 いきなり笑い出すベルナルドさん。私、何か変なことを言ったでしょうか?


『人は見かけによらない』とは言うものだが、お主がそうらしいな!
 ふふふ…気に入ったぞ。これからはこの店をワレのホームショップとするとしよう。」
「はぇ?あ、あわ、あわわ…」

予想外の展開で、まともに声が出ませ~ン。

「ありがとうございますっ!」 
 代わりにレイさんが深々と頭を下げました。
 とうとう私たちのお店にも贔屓(ひいき)の外客が出来たのです!


 その日は記念すべき日となりました。
 その日以降。ベルナルドさんは定期的に武具を購入してくれています。

 相変わらず武器は折れるそうですが、 もうレシピが完成している武器なら量産が可能です。
 もともとベルナルドさん専用剣ですしね。

 その特殊なモンタンテは、人目のつかないお店の片隅に ひっそりと置かれるようになるのでした。



【ナナちゃんコラム ~モンタンテ Montante(両手剣)~】
※長さや重さの単位は、作中世界のもの になっているので少しわかりづらいかもしれません。

      (両手剣の)技法はレイピアやその他の武器よりも重要である。
      なぜなら両手剣の威力に匹敵しうるものはフレイルのみであり…
      レイピアでは複数の武器を相手にする時や、
      フレイルなどの特定の武器に対して優位を勝ち得ないのに対し、
      両手剣は攻防すべての局面において、あれあゆる武器を圧倒でき、
      たとえ相手が複数であったとしても十分に対抗できる力を備えているからである。
                           ~ペレス・メンドーサ・イ・キサーダ~
                    (新紀元社刊/長田龍太著 続・中世ヨーロッパの武術より)


 両手剣とはその名の通り、両手で使用することを前提に設計された剣の総称で、
両手剣は中世の戦場では非常に強力な武器として認識されていたようです。

 モンタンテ(Montante)とは皆さんの世界で、
中世のスペイン/ポルトガルを中心に普及した両手剣です。

 大きさは全長150~180サンチ(cm)。
 重量2~2.5キグロ(㎏)。

 形状は俗に言うツヴァイハンダー(Zweihänder)型で、前鍵とリカッソも備えているパターンが多く、
ツヴァイハンダーより一回り小型であること以外に特筆することはあまりありません。
 『呼び方が違うだけ』と言っても良いかもしれません。

 一般的に本家ドイツのものより小ぶりで、刀身の厚みも薄かったようですね。
かといって片手で扱えるような物ではなく、完全な両手剣なので、
劇中のお客さんのような片手で振り回すような使い方はまず無理でしょう。

 劇中にてレイさんが手で刀身の先端部分を曲げる描写がありますが 嘘などではなく、
両手剣の中には軽量化と切断力向上のため刀身先端が薄めで、
水平に構えると先端が自重で垂れ下がるものもあるのです。
 西洋剣を硬い鉄塊だと思い込んでいる人には、想像しがたいとは思いますけど…。

 逆にこのタイプの両手剣は先端の弾性のせいで、突きには向かず、 
 振り回して薙ぎ払う様に使用するのが基本の戦法といえます。

 先端に弾性がないタイプの両手剣なら突きも有効ですが、
横薙ぎに振り回す、(実際にはやや下から切り上げる感じ)
縦に袈裟切りのように振り回すといった風車斬り(水車斬りとも言います)
両手剣の一般的使用法で、周囲を敵に囲まれた乱戦時には特に力を発揮しました。


 これには明確な理由があり、重い武器は振り始めが遅く 力も必要なので、
剣の勢いと動きをいかに止めずに戦うかが重要なのです。
 必然的にこういう重い武器を振り回し続けられる体力と、スタミナが必要… となるわけですね。

 逆に頭上に持ち上げてから打ち下ろすような攻撃は、主に1対1での止めようでしか使えません。
 剣の勢いを殺すだけでなく、次の攻撃に移るまでのスキが大きすぎるからです。
 ハズして地面に刺さっちゃったらどうするんでしょう…。
 そんな使い方を、多数の敵がいる戦場で使うのはどうかと思いますね。

 両手剣は大きいと言われますが、実際の刀身はそれほど長いわけではなく
『グリップの長い、片手では扱えない重さの剣』というべきもので、
 刀身部分の長さで分類・判断するのは適切ではありません。
 実用をまったく考えていない、大きめに作られた儀礼用の剣というものも存在しますしね。

 中世当時の武術家の中にも、書物内で
『片手剣(おそらく現在で言うロングソードのこと)と両手剣の刀身は同じ(約100サンチ{㎝})
と書いている方もいます。

 初期の両手剣は単純に片手剣を大きくしただけ という代物もあるので、一概には言えませんが。
剣が大型化する進化の過程で、 大きくしただけではバランスが悪く使いにくいので、
刀身はロングソードサイズのままで、 リカッソやグリップ部分が長くなっていった… 
と考えることが出来るのではないでしょうか?




【剣の呼び名】
 皆さんの世界では、色々な呼び名の両手剣がありますが、 
中世当時は普通に『剣』とか『大きい剣(グレートソードGrete {War}Swords)という呼び方が一般的で、
トゥハンデッドソード(Tow-handed sword)とか、 ツヴァイハンダー(Zweihänder)とか言う呼び名は、
中世より後の学者たちが呼び分け/分類するためにつけた名称です。

 今回のモンタンテ(Montante)や、 ハイランダーで有名なクレイモア(Claymore)のように
地域独特の呼び方の武器もあり、
現在普及している刀剣名称が、当時そのまま使われていたわけではないことは
常に頭の片隅に置いていて欲しいですね。



 私たちの世界での両手剣という武器は、主に力が強いか 体の大きい種族に人気があります。
 エルフなんかはこの手の武器を毛嫌いしていて、持っている所を見たことがないですぅ~。

 余談ですが、モンタンテは トヨトミヒデヨシ とかいう人の時代に
スペイン貿易船からの贈答品として、何本か日本に入ってきています。 (そういう記録が残っている。) 

 しかし、当時は鉄砲の方が遥かに魅力的な武器であるため、 ぜんぜん注目されずに終わっています。
 戦国時代の日本は鉄砲王国ですからね~。 全世界の鉄砲数の約半数が日本にあったという方もいます。




【あとがき】
 四話(タックの回)が長かったせいもあり、五話目は意識してかなり短めにしました。
あまり長い話にはしたくないのです。
 ライトノベルどころか、フェザーを通り越してバンタムノベルとでも言いましょうか…(ボクシングかよ…)

 初めてナナちゃんの作業手順が出てくる回なのですが、
本職の鍛冶屋さんから見ておかしな点がないかちょっと心配。

 両手剣はのちのち何種か登場するので、コラム内ではあまり歴史とか変遷に触れませんでした。
レイピアの時とは違い、両手剣で一くくりにしなかったので、モンタンテだけでは歴史とか変遷を追えなひ…
 大体使い方は皆同じなので、呼び方が地方によって違うだけなんじゃないかな~と思ったりもします。

 得にクレイモアはバスケットヒルトソードタイプの片手剣のものがあり、
非常にややこしいことになっていたりしますね。
 クレイモアの回(7話だったと思うので近いうちに…)をお待ちください。ニャンコ店長も初登場しますよ!


次回は未定ですが、模型ものになる予定です。
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2015-06-19 : 鋼の詩(はがねのうた) : コメント : 0 : トラックバック : 0
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プロフィール

MITAKEN0

Author:MITAKEN0
F井県E市に生息中のキモヲタ。

好物は武装神姫、トランスフォーマー、LEGO、萌系フィギュア。
神姫NETの公式SS板でワンユニット師だった経歴を持つ。
無類の巨乳好き♡

なお、当ブログの映像、画像、文章等の
無断転載はご遠慮くださいな~。

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